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2017年2月18日 (土)

No.407 馬鹿め、引っかかったな!

こんにちは。3年目のめんもくです。

今週に行われた卓は以下の通り。
2/11(土)
クトゥルフ神話TRPG
六門世界RPG セカンドエディション
2/12(日)
メイジ:ジ・アセンション
クトゥルフ神話TRPG
バッドライフ
2/17(金)
異界戦記カオスフレア Second Chapter

平日にセッションがちらほら。春休みですからね。この他にも永い後日談のネクロニカとソード・ワールド2.0のキャンペーンが行われています。

最近、いわゆる「信用できない依頼人」について話題になっているのを目にしました。R研の諸兄姉の意見を参考にさせていただきつつ、自分もこのことについての雑感をいくつか書こうと思います。考え方はもちろん色々とありますが、今回は特に「プレイヤーの楽しさに結び付くかどうか」という観点から、ですね。

・その裏切りは楽しいのか。そのシナリオのメインテーマにあたるものでなければ、むしろノイズになるのでは
通常の依頼型のシナリオにおいて、キャラクターたちは依頼人から渡される情報を前提として動き出すことになります。もしもここに嘘が混ざっているとしたら? という変形が「信用できない依頼人」「依頼人の裏切り」というものです。彼らはある時は「1. 依頼を達成したPCを口封じのために殺そうと」し、またある時は「2. 依頼を失敗させることこそが彼らの真の目的である」、といった具合です。あるいは「3. 何らかの理由で必要な情報の一部を敢えて伏せている」のかもしれません。

1. これはきちんと調理すれば非常に魅力的な、面白いシナリオギミックです。いわば、ヒロインがシナリオボスになる構造と似たものとなります。シナリオの出発点でPCに与えられたモチベーションを否定し、新たな/より優れたモチベーションを提示することにより、意外性が生まれるためです。ときとして、PCが自発的に依頼人を裏切るパターンもこの類型でしょう。
2. 依頼人はそもそも依頼内容が達成されることを期待していません。アリバイ作りのために護衛を依頼した王位継承者に実は死んでほしい家臣、国に補填される現金目当てに敢えて空売りした小麦を盗ませたい商会、自滅願望を裡に秘めた神霊事件の被害者などなど。依頼を“失敗してもいい”/“ぜひ失敗してほしい”依頼人に更に分けることもできるでしょうが、本質的には同じものです。彼らは依頼を受けたキャラクターに非協力的です。情報収集をする上で難易度を上げる、PCにとって乗り越えるべき障害ですね。ときには説得により状況が劇的に改善することでしょうし、それも面白さに繋がります。
3. 彼らは依頼が成功してほしいと思っています。にもかかわらず、厄介なことに必要な情報の一部を敢えて伏せているのです。それは例えば敵の脅威度を正確に伝えて依頼を断られることを恐れて、実際よりも小さく伝える場合です。あるいは、友人の慕う男性との縁談を破談させることを依頼してきた市長の娘は嘘こそ付いていないしれませんが、他に想い人がいることを恥ずかしさからなかなか教えない、など。はたまた、依頼を達成するうえでそれが重要な情報ではないと思っているだけかもしれません。彼らは必要に迫られれば(依頼が失敗しかけると)、葛藤の末に情報を出します。が、あまりありがたくないことに変わりはありませんね。

いずれにせよ、気付かないままでいると致命的な結果になりかねないものです。ですが特に1.と2.はギミックとして重たい部類に入ると思います。そもそもGMが本来明かすべき情報をプレイヤーにも伝えられず、シナリオの進行が止まりやすいためです。
これらのギミックを採用する場合は、プレイヤーの思考のリソースに配慮して設定を減らしたり戦闘の難易度を下げたりする方が安全に思えます。反対に、例えば非常に凝った戦闘をシナリオの最後に据えているシナリオならば、わざわざそこに辿り着かない危険性を冒すべきか一考の余地があることでしょう。

・キャラクターに気付かせたいかどうかは明確に
まずPCには騙されてほしいのか/気付いてほしいのかをゲームマスターは予め想定した方が見通しは良いはずです。
依頼人の付く嘘にまんまと騙された状況を作りたいのならば、事前にハンドアウトや卓紹介でその旨を宣言し、プレイヤーの協力を得ることによりスムーズに導入を行えます。負けロールプレイはプレイヤーに強要するよりも、きちんとコンセンサスを得ておくと無用なトラブルを避けられるものです。
そして、騙されかけていることをキャラクターにきちんと気付かせたい場合。ロールプレイの一環、小粋なやり取りとして仕組んだ描写は、極力その場で解決しておきたいところです。万が一、プレイヤーとゲームマスターの知識の差のせいで「本来は気付いてほしいこと」に気付いてもらえなかったときは、適切な判定を行わせることで「キャラクターは知っている常識」としてヒントを提供することも考慮に値するはずです。
なによりも、キャラクターにはプレイヤーの無知によるペナルティではなく博識によるボーナスを与えた方が平和なはずです。PCが無謀な戦闘で全滅した後で「お前たちプレイヤーが馬鹿なせいでNPCのつく嘘に気付かなかったせいだ。俺は悪くない」と言い放つよりも、「本当はもっと厳しい戦闘になるはずだったのだけれども、君たちプレイヤーが気付いたからまんまとしてやられたよ」と手を挙げて降伏する方が、お互いに気分よくセッションを楽しめるとは思いませんか?

・「ぶっちゃけ」とシナリオの没入感
予期せずプレイヤーに依頼人の裏切りを気付かれた/気付かれなかった際にゲームマスターの取り得る選択肢はふたつ。ぶっちゃけることにより軌道修正を図るか否かです。あらたなルートに舵を取り、未知の展開を楽しむことはTRPGの醍醐味のひとつではあります。が。本来の展開よりも面白くする自信がないなら。また、その流れでの戦闘データを用意していないのならば。その旨を伝えていつでも軌道修正をする権利がゲームマスターにはあるはずです。確かにそれはある意味での力量不足によるものかもしれませんが、ゲームマスターはそのことを必要以上に恥じる必要はない(プレイヤーもあまり責めてはいけない)と思います。ゲームマスターにいかなる状況においても完璧さを求めることは無茶というものです。
そして「ぶっちゃけ」に纏わる話題として、プレイヤーのキャラクターに対する没入感が妨げられることも問題に挙げられることがあります。しかし個人的には、ぶっちゃけが必要な場面においてそのことはあまり問題ではないように思います。なんにせよダイスロールを行うとき、彼/彼女はキャラクターではなくプレイヤーに戻ります。ゲームを進める上で、それは必要な処理なのです。なにより、ロールプレイを進めるためにもプレイヤー同士での相談はどうせ頻出するものなのですから。過剰にぶっちゃけ過ぎていないかは気にすべきことでしょうが、没入感だけを理由に「ぶっちゃけ」を非難することには私は反対です。

以上、“お前の投稿よく長文になるよな”のめんもくでした。ちゃんちゃん。

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